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名前 |
佐藤 雪 |
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コード番号 |
17M-RFT31 |
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国家 |
日本 |
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年齢 |
18 |
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職業 |
高校生 |
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身体(身長) |
171cm |
・詳細情報
それこそ、優等生そのもの。成績優秀。優れた剣道の実力。広い交友関係。それこそ、欠点が見つからない。名門剣道一家のお坊ちゃん。伝統を大事に思う厳格な一家の超難であり、常に小奇麗な服を纏い、礼儀正しくふるまう。
いわゆる性行不良もなく、おとなしそうに見えるが、内面に多くの葛藤を抱えている。家業を継ぎたくないという気持ち、友人の困難に手を貸してあげられない罪悪感、それから、将来何をして生きていくのかという漠然とした悩み。
結局のところ、彼も悩みの多い、一般的な思春期の少年である。
・ルミアのレポート
問題行動を起こさない実験体として一番最初に思いつくのが17M-RFT31(雪)です。生存をかけた戦闘を除いては他の実験体と喧嘩することはなく、理性を失ったり、暴走することもありません。彼は生存ゲームが行われているこの辺鄙な島でも、常に身なりに気を使っているようです。
ルミア島でも基本的には優等生としてふるまっている17M-RFT31(雪)ではありますが、時々、逸脱行為をおこなっていたようです。それは、16M-RFT20(ダイリン)、16M-RFT22(ハート)と同盟を結んだ時のことでした。殺し、殺されるというパターンにうんざりしていたのか、16M-RFT20(ダイリン)と16M-RFT22(ハート)の公演をサポートする側に入ったんです。公演を成功的に終えた3人は、一緒に、自殺したんです。
その時の、解放感に浸っていた17M-RFT31(雪)の表情を見ると、今まで、生存へのこだわりのせいでストレスを受けていたことが分かります。
・アグライアのファイル
傍から見て完璧な人間にも、欠けている部分があるものです。
由緒ある一家の長男に生まれた彼は、非常に厳格な家庭教育を受け、育ってきました。彼の服の着こなしは潔癖症ともいえるほど清潔で、常によい姿勢を維持しようとする様子からは彼がどれほど厳格な雰囲気の過程(※1)で育ったのか、推し量ることができるでしょう。
表面的にはそのような家庭環境に順応して育ってきましたが、内面のストレスは相当なものだったようです。インタビューの際も家業を継ぎたくない、家に戻りたいかが分からない、と言っていましたからね。自分の家から距離を置きたかったんでしょう。
自分とは違い、家族に反抗し、家出を繰り返していた妹との葛藤も、彼の情緒によい影響を与えていたとは言えません。
特に、体面を取り繕うことを優先していたため、妹に心の傷を与えたことに罪悪感を感じていたようです。
人間というものはやはり、我慢ばっかりしていると病気になってしまうのでしょうか。彼はもう少し、自分に対して正直になる必要があるように思われます。
※1……原文ママ
・エレボスのデータ
話っぷりと行動が非常に大人びていて驚きました。休憩時間に読書や編み物と言った趣味を楽しむ様子はちょっと意外でしたが。任務も要領よくこなしてくれました。また、感情の起伏もあまり見られませんでしたね。特に監視しなくても、うまくやってくれそうな人物です。そういえば、ルミア島にいた時も、アグライアの方針によく従っていたそうですが…。だからここでも、適応できているんですかね？やっぱり優等生は、どこに行っても優等生なのかな…。ところで一つ気になることがあって、別に元の体に戻らなくていいって言ってたことなんですけど…。ここで我々と働いている実験体出身の子たちはみなほとんど、元の体に戻りたいといった目標を持って行動してるのですが…。一体何か、事情でもあるんでしょうか。
・個人の記録
ここでの生活は以前とは比較できないほどいいんです。任務があるときは任務につき、どうでない時は自由な時間が与えられます。ここにいらっしゃる方たちは、ルミア島から来た人たちのことを人間扱いしてくださるので、心地いいんです。まだこの組織の最終的な目標についてはわかりませんが…。とりあえず今は、身を流れに任せようと思います。
実験体たちの体を元に戻す「エクリス」を生成することが、目下、この組織の目標であり、また実験体出身たちの目標でもあります。僕も普通の生活を取り戻すためにも、元の体に戻りたいです。しかし、以前の生活に戻りたいかと言われれば、確信はないですね。僕が本当に、実験体になる前の生活を懐かしく思っているかも怪しいところなんです。自分の意志で人生の道を切り開くためには…。新しい生を授かって、新しい人生を始めるのがいいんじゃないかと…。そんな気がするんです。
もちろん、完璧主義による癖はきっと直せないと思います。もしかしたら元から僕はそういう人間だったのに、家族のせいにしてるのかもしれませんね。
僕の全てをリセットした状態で、新しい人生を初めて見ないと、こればかりは分からないでしょうね。そんな日が来たらまず、妹の春に謝りたいです。生まれ変わった僕の姿を見てくれれば、春も謝罪を受け入れてくれるんじゃないかと…。
